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生長の家社会事業団等との訴訟について


平成28年3月10日


生長の家社会事業団等との訴訟について

株式会社日本教文社


弊社並びに宗教法人「生長の家」(以下「生長の家」という。)と公益財団法人生長の家社会事業団(以下「社会事業団」という。)並びに株式会社光明思想社との控訴審、「平成27年(ネ)第10062号著作権侵害差止等請求控訴事件」等に対する控訴審判決が平成28年2月24日、知的財産高等裁判所第4部で行われました。 同所判決は、生長の家に対して、お守り「甘露の法雨」の複製・頒布の差し止めを請求した社会事業団の訴えを棄却し、生長の家の逆転全面勝訴となりました。これにより、生長の家からのお守り「甘露の法雨」、霊牌用「甘露の法雨」の従前通りの複製・頒布が認められました。詳しくは、生長の家のホームページをご参照ください。 一方弊社の主張は、遺憾ながら受け入れられませんでした。その判決書を精査しましたが、著しく公平を欠き、かつ以下の通り、重大な事実誤認、恣意的法解釈があるため、平成28年3月9日、最高裁判所に上告致しました。


本件訴訟における社会事業団等の弊社に対する請求は、弊社発行の谷口雅春先生著『生命の教育』の複製・頒布の差し止め等を要求するものです。谷口雅春先生は生長の家立教当時から提唱されてきた生長の家の教育法を、昭和5年から6年にかけて月刊誌「生長の家」に連載され、次いで昭和11年から12年にかけて「生命の教育」誌に連載されました。これらの論文は後に『生命の實相』に分散収録されますが、戦後信徒の要望に応えて谷口雅春先生がこれらを編纂し構成に工夫を凝らし集大成して出版されたのが、本書『生命の教育』であります。本書は昭和41年に弊社が発刊して以来、生長の家の子弟の教育に欠くべからざる書として愛読され続けています。


本件訴訟は、編集著作物である『生命の實相』頭注版の著作権者である事業団が、『生命の教育』所収の各論文が『生命の實相』頭注版に収録されていることを根拠に『生命の教育』の出版差し止め等を求めて提起した訴訟でありますが、第1審判決では『生命の教育』は『生命の實相』とは別個の編集著作物であると認定し、かつ『生命の教育』の出版に際して事業団が弊社に対して黙示の許諾を与えたことも併せて認定したにもかかわらず、同判決は、本件訴訟中に社会事業団が上記許諾を解約するとした意思表示について正当な理由があるとして、『生命の教育』の複製・頒布の差し止め等を言い渡しました。しかし、編集著作物と認められる『生命の教育』の著作権者谷口雅春先生の許諾と、社会事業団の黙示の許諾の下に50年近くも出版が継続されてきた同書に関し、社会事業団がなした一方的な解約について正当な理由があると認定した同判決は、弊社としましては到底承服し難いものであります。よって、知的財産高等裁判所において公正な判断を仰ぐため控訴致しました。


しかしながら、同高裁は第1審の判断を支持して弊社の控訴を退けました。この高裁判決は、以下の点において事実誤認、法令解釈上重大な誤判断を行っています。第1に、高裁判決は第1審同様編集著作物である『生命の實相』の著作権と同全集所収の個々の著作物とは別個の著作権である事を認めながら、谷口雅春先生が昭和21年1月に設立された社会事業団に対して寄付された「『生命の實相』の著作権」には、同全集所収の個々の著作物も含まれていると、認定しています。寄付行為の際に、別個の権利である同全集所収の個々の著作権を留保するとの特段の意思表示がなされていなかったというのが、その認定の根拠ですが、二つの権利の一方のみを寄付するという文言しか表示されていないということは、むしろもう一方の権利は原権利者に留保されていると解されるべきものであって、全く不可解な認定というほかありません。もし、両方の権利を寄付したとするなら、その明白な根拠となる証拠を示す立証責任は、事業団側にある筈です。ところが高裁は、この原則に反し、事業団の十分な立証がないにもかかわらず、『生命の實相』を構成する個々の著作物の著作権も事業団に寄付されたという一方的な認定を行っている点です。


次に1審も高裁も、編集著作物である『生命の教育』は、編集著作権者である谷口雅春先生の許諾と、同書の素材の著作権者である事業団の黙示の許諾により出版されてきたとし、これまで弊社が同書の出版をしてきたことについては、事業団の著作権を侵害していないと認定しております。ところが、事業団は1審途中で、若し黙示の許諾が認められるのであれば、その許諾を将来に向けて解約すると主張し、この解約が1審と高裁で認められました。


これについて弊社は、『生命の教育』は、編集著作物及びそれを構成する個々の著作物の著作権の両方が谷口雅春先生に帰属するものと認識し、谷口雅春先生の許諾の下に長年にわたりその出版を行い、その印税を谷口雅春先生のみに支払ってきたものであります。仮に高裁の認定するように、個々の著作物の著作権が事業団に帰属し、谷口雅春先生の許諾のほか、事業団の許諾が必要であるとしても、『生命の教育』初版発行以来一貫して両者の黙示の合意の下に永年継続してきた同書の出版を、事業団だけの一方的な将来に向けた解約により、その出版の差し止めを請求することは、谷口雅春先生の御心に反するばかりではなく、法的にも信義則上も許されないこと等の理由の下に、将来に向けての解約は失当である旨主張してきましたが、残念ながら弊社の主張は高裁でも認められませんでした。


もし、このまま本書の出版差し止めが確定した場合、編集著作物である本書は、編集著作権者である谷口雅春先生の許諾なしに出版することは不可能となり、長く生長の家の教育法のエッセンスを集約した名著が、子を持つ親や教育者の子弟教育の指針が、永久に日の目を見ないことになってしまいます。


従って、弊社は、上記事態を真に憂えて、重大な事実誤認、誤判断、明白な法令違反を犯している高裁判決の是正と公正・公平な最高裁の判断を求めて上告したものであります。



以上