類は友を呼ぶ」「泣きっつらに蜂がさす」などのことわざがしめす通り、わたしたちの住む世界は、人の心のあり方が、それと類似した現象を引き寄せるという“親和の法則”によって支配されています。

たとえば、夫婦の間にある争いの心が、肉体の病気という形で象徴的に現れたり、子供が親に反抗したりするという場合です。
この現象界で、私たちが幸福になるためには、この“心の法則”をよく知る必要があります。また、それは私たちの個人的な生活だけにとどまらず、近年の国家間の葛藤においても、それぞれの国民の心の反映によることが多いと言えましょう。

著者は、そうした人間の心に起こるすべての対立が癒されるのは、ただ「愛すること」によってのみであると力説します。

「人類にとって最も大切なものは、武力でも、兵器でも、石油資源でもなく、政治的駆け引きでもなく、人間の『愛』だということを知らされた。しかも一国のための利己的愛ではなく、人類愛であり、さらに生類愛であり、さらにその奥にある『神の愛』であり『仏の慈悲』であるということである」

愛がいかにして人生苦を解決させ、希望をかなえさせるかを、本書は具体的な実例をもって説いています。 豊かで明るい家庭を築きたい、子供をよい子に育てたい、仕事で成功したいと願う方々にぜひお薦めした良書です。
愛は凡てを癒す